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鼻はなにを語りたいのか 脳、顔と病気

【書評再録】


●アニマ評(1991年2月号)=この本は人生の大半を耳鼻科の先生として鼻の病気に取り組んできた著者の、鼻にまつわるエッセイ集である。
鼻の病気の話ばかりではない。脳の進化、性の意味、フィトンチッドの話から、香料・化粧、古今の美人論、老人ボケ、さらにはビッグバンまで、鼻からよくここまで話題展開ができるものだと思うほど高橋先生の興味は広い。

●毎日ライフ評(1991年2月号)=人類の進化の中で嗅覚と性の果たした役割、脳生理学からオスとメスの話、傾城の美女とうたわれた西施や楊貴妃の話、年をとると顔全体は退縮するが鼻だけは変わらない話から人間と宇宙論まで、一読して話題の持ち主になれる。

●モダンメディシン評(1991年9月号)=長年、鼻の疾患の臨床に携わってこられた著者が、鼻という器官を主座に据えて、ヒトの進化を論じ、さらに頭蓋や脳のことにまで言及した該博の書だ。
全編を通じて感じられるのは、これは決して鼻の専門書ではなく、人間とは何かを鼻に事寄せて問うた人生の書ということだ。

●出版ニュース評(1991年3月中旬号)=面白い本である。脳を入れている頭蓋のために、鼻は「えらい目にあっている」というのだから、着眼点がユニークだ。
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