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出る杭になる NGOでメシを食う!

【書評再録】


●読書人評(1998年6月19日)=環境政策を自らのフィールドと定めた市民運動型政治家が、そのあせりといらだちを、政策提言という形に換えて論じた一冊である。「打たれる杭になろう」という気概の書だけに、現在のさまざまな環境問題についての入門書としても、読みどころがふんだんにある。
長いNGO体験を踏まえた、環境市民運動のあるべき基本理念は、環境問題に限らず、さまざまなNGO・NPO運動に携わるリーダーやボランティアにも、相通ずる基本理念ではないだろうか。
市民運動、ボランティア運動が、どのようにすれば、自立して、政治や行政、また経済システムに対して、政策提言までを行なうことが可能なのか、そのモデルが提示されている。

●教育新聞評(1998年6月8日)=「NGOでメシを食おう論」は、市民運動には専門性、継続性、社会性がなければ意味を持ちえないとの意味がこめられており、好きなことをするのではなく、大切なことをするのだという自負に基づいている。
巻末には市民事業カタログもつけられており、やる気のある人にとって価値ある資料となっている。

●ゲンダイ「話題の新刊・著者インタビュー」(1998年6月11日)=これからの市民運動には「経営感覚と経済観念が不可欠」と提言しながら、日本のNGO活動の問題点と未来の可能性を語る。
「この本で一番読んでほしいのは、後半の付録部分。ゴミ、地球温暖化、環境ホルモン、環境汚染など、あらゆる環境問題に関する最新の知見をまとめてあります。ここを読めば、環境問題が特殊な人たちのたわ言ではなく、自分自身の存在そのものが環境問題だということを理解してもらえるでしょう。読者の皆さんには、リストラされたらご自分で“事業系NGO”をはじめたら、とアドバイスしたいですね。そこには大変な可能性のある地平線が待っているんです」
地球は有限、人類はどうやったらその地球をできるだけ損なわずに生きられるのか。著者の提言には、耳を傾けさせる意見が多い。

●東京新聞「自著を語る」欄(1998年6月4日)=同じ価値観に洗脳されている多くの人々に向かって「違うこと」を言い出すのには、勇気が必要です。私たちに、ガリレオの勇気を! コペルニクスの世界観を! 今こそ、本物の「出る杭」が必要なとき。出る杭たちの時代なのです。
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