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和竿づくりの本

【書評再録】


●つり人評(2000年2月号)=神奈川県津久井郡の「和竿美術館」館長である著者は行員時代の30代に和ザオの魅力を知り、初代寿作に師事。その後、各地の竿師の技法を研究した。現在は一般の釣り人を集めて和ザオ作り教室を開いているだけに、平易な言葉で竹材、サオ作りの工程、和ザオの魅力を解説。流派により異なる技法を、あくまでもアマチュアの視点で“標準”に置き換えているため、入門者には読みやすい内容になっている。

●日本経済新聞「文化」欄(2000年1月17日)=和竿の特徴は釣る魚、釣り方によって、すべて作り方が違うことにある。手元の握り用、穂先用と組み合わせる手法を「切組み」と呼ぶのだが、一本一本性質の異なる竹から、組み合わせて一本の竿に仕上がった状態を想像しながら選んでいくのだ。
昨年の12月には「和竿づくりの本」を一般向け解説書としてまとめた。
このままいけば消えてしまう技術を後世に残し、和竿ファンを一人でも増やしたいというのが今の心境だ。

●図書新聞評(1999年11月27日)=タイトル通り、和竿づくりについてのマニアックな本。
第一部は、入門的な概念を掴むもの。といっても、堅苦しい文ではなく、和竿に使う竹は布袋竹、淡竹、寒竹、黒竹、真竹、矢竹、高野竹、丸節竹と、その特徴と用途を紹介。
つづいて、和竿づくりの手順、主な工程、用具と消耗品に、用語解説と、ていねいにわかりやすく、進めている。
第二部は、自分で和竿をつくろうという人のための、実践編。37項目にわたっての工程を、順を追って、事細やかに、多くの図版を使っての指導書である。
これまで和竿づくりの本がなかったことから、著者の意気込みは、門外漢にも、伝わってきて、楽しくなる。

●週刊東洋経済(2000年3月4日号)の「日高邦夫の二毛作」で、日銀38年「和竿」に託した第2の人生として2ページにわたり取り上げられました。
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