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土地開発公社 塩漬け用地と自治体の不良資産

【内容紹介】●本書「おわりに」より


 取り上げたのは資料的な裏づけのある事件ばかりで、それをとっかかりに公拡法の問題点をいろいろな角度から切り込んでみたつもりである。公社をこのまま放置すれば不良資産のウバ捨て山になりかねない(すでにそうなっている例も多いが)こと、お役所の土地取引がまったく信頼できないことがおわかりいただけただろうか。現在の不況や金融不安の解決にも「不良資産の流動化」という形で、またぞろ「土地」…土地開発公社…が利用されようとしている。公社がこのままでは傷口は広がるばかりだろう。
 行政ウォッチャーとして、その組織と中で働く人間の倫理観のなさはわかっているつもりだったが、それにしても昨今の日銀汚職、防衛庁資料隠滅工作などの行政庁の汚職事件はひどい。あらためて日本にも完全に独立した行政裁判所が必要だと痛感した。そのためにも行政の多くの「ブラックボックス」のフタをきちんとこじあけるジャーナリズムが必要だとも。
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