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生態学辞典

【内容紹介】本書「増補改訂版の発行にあたって」より


 日本で最初の生態学辞典を刊行したが、それからすでに九年を経過した。その前に1971年から私の監修した「生態学研究シリーズ」全6巻を刊行し、それが辞典刊行の引きがねになったことを思い出す。外国でもいくつかの生態学用語集や簡単な辞典ならでているが、それらのどれにも負けない内容の豊富なものとすることをねらった。
 基本的には小項目主義とし、収録語数をなるべく多くして、外国文献を読むに当っても十分役に立つ辞典にしようという狙いであった。
 しかし言葉は生きものであるから、死語もでる一方、日に日に造語されるという事情もあり、多く入れるといってもじつはきりがない。そこで、ある程度しぼることとし7000語に落ちついた。
 そこでは、基礎的な生態学を中心としながらも、最近の人間生態学・環境問題などに関する重要な用語を収録し、一般の生物学辞典・理化学辞典等にみられる用語はなるべく割愛した。訳語のない外国語には新訳をつけた。解説文中に用いた英語もすべて索引で引けるようにした。したがって索引に収録した語数は、立てた項目よりかなり多い。
 このようにして成立した生態学辞典であるが、その後時間もたったし、しばらく絶版であったので、今日、新たに数名の方に編集執筆のご協力をお願いし、前回ご執筆いただいた方がたとともに内容の再検討を行い、一部の用語を削除する一方、必要度の高い新しい用語の採択、解説の修正、追加などを行い、こうして増補改訂版が刊行されることになったのである。この増補改訂版生態学辞典は、生態学を勉強しようという学生や一般社会人はもとより、教師・研究者・技術者などにも広く役立つものと確信する。
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