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地学ハンドブック

【内容紹介】本書「はじめに」より


 本書の出版は、井尻正二・新堀友行編「地学入門」(築地書館)の野外編としてスタートした。はじめの数版では、調査法・試料の採集・調査結果の表現法・参考図書類の4章だてであった。前の2章はおもに野外向け、後の2章は主として室内向けと考えて編集した。また、本のサイズを、リュックザックのポケットに入るようにした。幸いにして本書は毎年のように版を重ねることができた。編者らは、重版の際に多少とも手を加えてきたが、地質調査法に関する多くの部分は類書にゆずり、室内向けの参考図表類に重点をおいた改訂増補をすすめてきた。そのためページ数も増えてきたので、1972年版では、野外用としては試料の採集法だけを残し、他の調査法関係の部分をすべて削除した。
 また、旧版では図表がやや小さくて見づらいうらみがあったので、1984年版からすこし大判にし、試料の採集法もやめてもっぱら図表類中心とした。こうしてかぎられた紙面のなかに、実習や講義に役立ちそうなものをなるべく多くいれようとしたため、便利な図表が充実したかわりに、初版のころにくらべるとすこしむつかしくなったかもしれない。
 今回の改訂にさいしては、見返しの図表を改め、若干の図表を追加して空白のページをなくし、中扉にも各章の象徴的なカットをいれた。読者諸氏の活用とともに、ご叱正をお願いするしだいである。
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