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生でおいしい水道水
ナチュラルフィルターによる緩速ろ過技術

著者……中本信忠 →→著者略歴と主要著訳書
2000円 四六判 215頁 2002年5月発行
ISBN4-8067-1243-4

いつから水道水をあきらめ、ガソリンの2倍もする水を買い求めるようになったのか。
安くておいしい水道水ができないのは、水道原水の汚染が原因ではなく、水処理の方法に問題があったからだった。
水道水の緩速(かんそく)ろ過技術研究の第一人者が書き下ろした、安く、おいしく、安全、と三拍子そろった「水道水」復活の技術。

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【主要目次】

はじめに………… i→「はじめに」を読む

1 水道水はなぜまずくなったのか
 生水を飲む習慣があった………… 1
 日本の水道水のつくられ方………… 2
 ガソリンより高いペットボトル水………… 7
 水道水はいつから臭くなった?………… 10
 上田市の「臭い水騒ぎ」の末………… 11

2 古くて新しい ゆっくりの生物ろ過処理
 「シンプル・イズ・ビューティフル」………… 14
 二〇〇年前、英国で誕生………… 20
 山の清水を人工的につくる………… 27
 コレラを防いで安全性を証明………… 31
 「ゆっくり」の語は不幸の始まり?………… 34
 ろ過池の中で起こっていること………… 35
 富栄養化した水によく効く………… 43

3 生物処理から薬品処理へ
 英国人が持ってきた近代水道………… 48
 戦後は水道技術も米国崇拝………… 50
 「塩素の臭いは安全の臭い」信仰………… 52
 生物処理に塩素はまちがい………… 53
 技術立国・金満国の落とし穴………… 63
 「膜処理のすすめ」の問題点………… 66

4 水道水が健康に悪いわけ
 塩素処理の危ない副産物………… 68
 カシンベック病騒ぎと「塩素投入量世界一」………… 73
 魚が死ぬ塩素臭い水を飲んでいるのは日本だけ………… 76
 トリハロメタン問題発生………… 78
 塩素で死なない原虫の反乱………… 79
 クリプト・ストレス………… 83

5 おいしさと安全性は両立しないか
 「日本の水道水は飲めないのか」………… 85
 水道水の顔をした雑用水!?………… 86
 高崎のキリンビールがおいしかった理由………… 90
 鳥取市民が目覚めた………… 92
 「おいしい水」と「安全な水」………… 100
 米国はリスクで考える………… 103

6 浄水処理法の見直しが始まった
 生物ろ過の浄化力の秘密………… 105
 米国での生物処理への熱いまなざし………… 110
 欧米で始まる緩速ろ過再認識………… 116
 日本での再評価、再発見………… 118
 濁りもユスリカも解決ずみ………… 132
 誰のための技術かが忘れられた………… 140
 安い水道水はおいしい………… 144
 緩速ろ過へのゆっくりとした反響………… 145
 ドンキホーテかガリレオか………… 153

7 自分でもつくれる浄水場
 途上国で役立つ浄水施設は………… 155
 インドネシアの村にできた村民水道………… 161
 自宅に浄水施設をつくりたい………… 172
 自分で確かめること………… 175
 「水道とは」に立ち返る………… 179

8 もっと知りたい人へ………… 182

水道問題に関係する中本の発表文リスト………… 194
水道問題に関する中本の講演の記録………… 197

あとがき………… 198
著者紹介………… 200