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200万都市が有機野菜で自給できるわけ 都市農業大国キューバ・リポート 【書評再録】 | ||
●Sound&Recording 2004年4月号 本書の内容は、全く驚くべきものだし、読み物としても大変面白い。 著者は、インターネットを駆使して豊富な基本資料を丁寧に押さえ、 さらにキューバに赴いて実際に多くの現地調査やインタビューを 敢行している。 シビアな場面であってもキューバの人たちならではの ユーモアが溢れてくるのが、なんともうれしい。 ●読売新聞 (9月6日付) よみうり寸評 鎖国の江戸は、どんな都市だったのだろうか。 江戸幕府が開かれて四百年の今年、その見直しが各方面で盛んだ。 将軍のおひざ元の江戸は、人口も百万人を超す、世界有数の大都市だった。 それなのに、廃棄物をはじめ都市汚染は少なく、現在の新宿区あたりでも、 トキがみられたという。 環境都市・江戸の秘密は、何でもリサイクルして使う住民の知恵だった。 エネルギーの主力の炭の灰は、酒造、製紙、染色に不可欠の重要産品。 生ゴミやふん尿は、江戸の有機農業を支える貴重な肥料になった。 この"江戸の知恵"を、現代に生かす国がある。 約十年前の冷戦の崩壊で、頼みの綱の旧ソ連の経済支援を断たれ、 鎖国状態になったキューバだ。 その現地報告が、「200万都市が有機野菜で自給できるわけ」(吉田太郎著・築地書館)だ。 首都ハバナでは、役所の庭も市民のベランダも、有機野菜の農場に変わり、 国は軍事費を削り、リサイクル経済の実現をめざす。 すべてが軍事優先で、経済も破たんした北朝鮮。 江戸の再発見を思わせるキューバ。随分違う。 ●ソトコト(2003年2月号) 「ソトコトおすすすめ環境本」として紹介されました! ●農林水産図書資料月報 2002年12月号 時期を得た非常に魅力的な本である。 ●日経新聞(2002年11月17日) 1990年代初頭のキューバは、ソ連崩壊による援助の遮断、米国の経済封鎖強化により、飢餓と経済破たんの危機にあった。それから約十年。大都市ハバナでの有機農園普及をはじめ「キューバ型」とも言える市民主導の循環経済を確立した。本書はその過程をリポートしている。(中略) 興味深いのは、農業を突破口に、医療や環境、教育に取り組みが広がっていくところだ。例えば、自転車や伝統医療の復活は大胆極まりない。欠乏をてこに、発想を転換した様子がよくわかる。(中略) 日本とは政治経済の諸条件が違うとはいえ、これからの農業やまちづくりを考える上でのヒントは多い。 ●BE-PAL 2002年11月号 評 ハバナこそ、21世紀の理想の都市像を世界でいち早く体現したユートピアかもしれない。そう思わせるだけの説得力が、この本にはある。 ●朝日新聞(2002年9年15日)「著者に会いたい」に吉田太郎さん登場。 「キューバに理想の農業」と題したインタヴュー記事です。 ▲記事全文はBOOKアサヒコムで読めます。→→http://book.asahi.com/review/index.html?info=d&no=2213 ●毎日新聞(2002年8月30日)評 同書は東京都農林水産部職員によるリポート。環境保全や持続可能な都市開発など日本の課題の答えがキューバにある。 ▲こちらで全文が読めます。 →→http://www.mainichi.co.jp/women/article/yomu/200208/30.html ●毎日新聞(2002年9月8日) 中村桂子氏評 食べ物と石油の多くを海外に依存している国が、ある日突然それらが入って来ない状況になったらどうするか。なんだか日本をテーマにした仮想ドラマのようだが、それが現実になった国がある。キューバだ。米国の鼻の先で、カストロの指導下に社会主義のお手本社会を築いている程度にしか知らなかったこの国の最近の動きを本書はていねいに報告する。 (中略) 都市農業は、安全で新鮮な食べものの供給だけでなく、雇用創出、環境改善、生きがいのある生活とよいことずくめ。活力あるコミュニティを産んでいる。ここまで来ると、最近の世相に素直さを失っているせいか、話がウマスギルゾという疑いの気持ちが頭をもたげるが、著者は何度も現地を訪れ、軍部、官庁、大学の指導層と市民とにインタビューして実態調査をしている。
著者は農業に強い関心をもつ東京都の職員であり、今後を期待したいが、まずは地方都市がこのような方法で活力をつけ、地方分権と人口分散が進めば地方の道路も生かされるだろうにと思う。バイオテクノロジーもこのように使われると気分がよい。 ●東京新聞(2002年9月8日)、北海道新聞(2002年9月22日)、西日本新聞(2002年9月29日) 橋本克彦氏(ノンフィクション作家)評 日本農業と日本社会にとって、この報告はあらゆる意味で示唆に富んでいる。なせばなる、という意味でも。 ●中国新聞(2002年9月15日)、山陽新聞(2002年9月15日)、信濃毎日新聞(2002年9月22日)、河北新報(2002年9月22日)評 「キューバ」と言えば「1960年代にミサイル危機のおきた国」「カストロ政権の社会主義国家」くらいの印象しかもっていない人は多いはず。だが本書を読めばそのイメージは一変する。 (中略) 著者は農業に関心が高い東京都職員。「世界最大の持続可能な循環都市は江戸時代の日本」という言葉に勇気づけられる。 ●日刊ゲンダイ(2002年9月13日)「先週出た本これがイチ押し!!」欄評 地味な趣の本なのだが、これが思いのほか面白い。その理由の第1は“食べ物の話”だからだろうが、ここに描かれる都市農業のあり方に意外性を感じるからでもある。そう、この本の読み手を魅了するのは、報告の内容がすべて“意外性の連続”だからなのだ。 ●赤旗(2002年9月2日)の読書欄、出版ニュース2002年9月中旬号でも紹介されました。 | ||
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