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アマゾンの畑で採れるメルセデス・ベンツ [環境ビジネス+社会開発]最前線

【書評再録】


●朝日新聞評(1998年2月8日)=著者が狙うのは、単なるエコ商品の紹介ではない。それを生み出した思想と運動、さらには背景としての現代の時代性を描くことに、主眼はある。
「環境と貧困の同時解決」を目指すこの計画は、著者も願うように「自然調和型の新しい文明の創造」のきっかけを作る可能性を秘めている。

●産経新聞評(1997年12月24日)=意表を突くタイトル同様、内容も意外性は十分。ブラジルのメルセデス・ベンツ社現地法人では、ココナッツ繊維製ヘッドレストをはじめ、車の内装材の9割に畑で採れた天然素材を使用している。このプロジェクトは、車の重量の15%を占めるプラスチック部品をリサイクル可能な素材に替えることにより、環境保護と現地農業振興という一石二鳥を狙ったもの。環境問題にうるさいドイツの企業ならではの発想といえる。

●中国新聞(時事通信配信記事)評(1997年12月21日)=ドイツの自動車メーカーが、企業活動と環境保全の調和という課題に、いかに取り組んだのかを紹介する。
農業と工業の共存の可能性を秘めた試みである。

●東京新聞評(1998年2月9日)=ブラジルでは、メルセデス・ベンツ車がアマゾンの畑で“栽培”されており、荒廃した農村の再生にも貢献している---。
「日本・ブラジルネットワーク」代表の原後雄太さんは、貧困と環境問題を一挙に解決するという夢のような事業を日本に紹介しようと、現地ルポをこのほど出版。「これからは、農業と工業が共存共栄する“工業の農業化”の時代」と話している。

●週刊東洋経済評(1998年2月14日号)=昨年末のこと、トヨタ自動車社長は一冊の新刊を所望した。書名は「アマゾンの畑で採れるメルセデス・ベンツ」。
本が出版される以前からトヨタは、ポエマ計画に関心を持っていたようだ。

●月刊アドバタイジング評(1998年3月号)=ドイツ、ブラジルでの徹底取材が可能にしたいろいろな読み方ができるドキュメント。

●経済セミナー評(1998年4月号)=「環境エンジン」「ハイブリッドエンジン搭載」といった言葉が、車のCMで頻繁に使われるようになった。地球温暖化問題が深刻化する中で、温室効果ガスの排出が少ない低公害車や無公害車の開発が進められている。日本は、比較的その研究の先進地といわれているかもしれない。
しかし、本書で紹介されているメルセデス・ベンツ社の取り組みはさらにその先を行くものだ。
製造から廃棄までトータルに考える生産システムは、今後どの企業にとっても取り組むべき課題といえよう。

●ふぇみん評(1998年1月15日)=環境破壊なしでビジネスも成功させる---そんな夢のような計画がアマゾンの森の一画で育っている。この本はそのすてきな報告書で、都会のコンクリート・ジャングルの中、連日の救いのない暗いニュースの洪水にアップアップしている身には、天からするすると下ろされた一本のロープのよう。

●環境新聞評(1998年3月4日)=企業や大学、自治体、地域共同体などによる「持続可能な開発」の成功例をまとめた一冊。ドイツとブラジルの協力で行われている“ポエマ(アマゾン環境貧困撲滅)計画”にスポットを当て、同計画に携わる人々の姿を紹介する。

●野鳥評(1998年8月号)=「持続可能な村落開発」、その夢がブラジルで花を咲かせた。村が生き生きと活気づいていく様子が伝わってくる。ブラジルで花開いたポエマ計画は、世界に夢と希望を与える偉大な事業だ。

●私たちの自然評(1998年6月号)=ワクワクしちゃうドキュメンタリーだ。

●大地評(2000年7月号)=ブラジルで、アマゾンでの農民の生活向上と環境保全をはかる社会開発プロジェクトがつくられた。名前は「ポエマ計画」という。この計画には高級車「ベンツ」でおなじみのメルセデス・ベンツ社が深くかかわっていた。本書はそのポエマ計画に一企業がどのようにかかわったのかを記録したものだ。
農村開発の21世紀モデルがここにある。

●文化連情報評(1998年5月号)=単純に日本の中山間地などと比べることはできませんが、これまでは「何の役にも立たないと思われていたモノ」が注目されること、農業と工業の持続的発展的な提携、それを可能にするプロセスがとてもミクロなレベルからマクロなレベルまで生きた過程として描かれています。
遠い国の夢物語ではなく、自らの困難を解決する糸口、身近なものの再考のきっかけになる一冊になるかもしれません。

●カーグラフィック評(1998年3月号)=ダイムラー・ベンツ社がブラジルで実施している画期的なプロジェクトの背景と経緯、そして現状と将来を克明に描いたものだ。いま二酸化炭素増加による温暖化に目がいきがちだが、地球環境問題を総合的に捉えるためにも、なかなか参考になる一冊である。

●オートメカニック評(1998年4月号)=天然素材の使用は、コスト面からも、やがては枯渇してしまう石油資源節約という面からも、プラスチックのように燃焼することで発生するダイオキシンの心配もない点からも非常に望ましいもの。
メルセデス・ベンツが取り組む、この「ポエマ計画(アマゾン貧困撲滅環境計画)」についての興味深いレポート。

●カー&レジャー評(1998年1月17日号)=メルセデス・ベンツの素材開発と、南米アマゾン僻村の社会開発と熱帯林再生--21世紀の課題に向け企業・大学・地域共同体などによる“持続可能な開発”の成功例を取材。
人間ドラマとしても大いに楽しめる一冊。

●エコマインド・プレス評(1998年秋号)=個々の人間にスポットをあて、ちょっぴりドラマチックな物語風に、事業が進んでいく過程を追っている。
クルマに興味がなくてもかなり楽しめるおすすめの一冊。発想の転換によって、思わぬビジネスチャンスが開かれるかも……?!

●トップポイント評(1998年4月号)=本書で描かれているポエマ計画、プラスチックから天然素材への移行等々は、21世紀における環境保全、リサイクル問題、熱帯林保全など、多くの問題を解決してくれる要素となるであろう。

●ジャミックジャーナル評(1998年7月号)=南米アマゾンの僻村での社会開発・熱帯雨林再生と企業戦略の理想的な両立の実現。ドイツ・ブラジルでの取材を通し、その実現へのプロセスを克明に報告する。興味深く、読みごたえたっぷりの仕上がりとなっている。

●ラテンアメリカレポート評(1998年4月号)=メルセデス・ベンツ社とアマゾンの人口たった200人の村の共同事業(捨てられていたココナッツの殻を利用した自動車のヘッド・レストの生産)に、持続可能な開発の一つのありようを見ている。
研究開発、事業の企画などでポエマ計画に情熱を注いできた人々やアマゾンの農民の努力を熱く語り、翻ってわれわれ日本人に産業開発と環境保護との調和という課題をつきつけている。

●海外新聞評(1998年3月25日)=南米アマゾンの僻村の社会開発・熱帯林の再生と企業戦略の幸福な両立、そのプロセスがどのように実現したか非常に参考になる著書である。

●Earth Day Japan News評(1998年4月号)=「世界に冠たる高級車メーカーの内装材は、アマゾンの僻村の、使用済みココナッツだった!」そんなセンセーショナルなキャッチに、思わず手に取ってしまいます。これはドイツとブラジルの協力で「ポエマ(アマゾン環境貧困撲滅)計画」の一環として行われた、持続可能な開発の具体例をお楽しみください。
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