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犬の科学 
ほんとうの性格・行動・歴史を知る

【書評再録】

●週刊文春 (6月24日号) 米原万里氏(元ロシア語会議通訳・作家)評
一年半前、捨てられ殺処分されそうになっていた、人間年齢に換算すると 四〇代女盛りのピレネー犬を引き取って家族の一員とした。
年の瀬にやってきたのでクレと名付けたその犬が自己免疫疾患である 多発性筋炎にかかって呼吸困難に苦しみながら、三日前の朝、息絶えた。
別な飼い犬と散歩していても、目の前にクレの姿がちらついて涙が 止まらなくなる。
なぜもっと早く気付いてあげなかったのか、いくら後悔してももう遅い。
こんな時に限って、スティーブン・ブディアンスキー『犬の科学』を手にとって しまい、苦い思いがこみ上げてくる。
もっと早く読んでいれば、クレとも、クレより前に亡くなった犬たちともずっと いいコミュニケーションがとれたはずなのに。
最新の科学各分野の成果を総動員して、本書は犬を擬人化することで 愛していると錯覚する人間の悪癖を正してくれる。
犬は犬として愛せ、と繰り返し力説するのだ。
犬の本性を客観的に理解することによって、よりよいしつけが 可能なことを理論と実践の両面から解き明かす優れた実用書でもある。
(後略)

●愛犬の友 2004年5月号 "Book of Dog"欄  松浦隆氏(俳優)評
(前略)
今流行りの薀蓄(うんちく)好き、理論的かつ科学的に犬について 知りたい、
という方にはリコメンド。
(中略)
「まぁ〜よくここまで調べて書いた!」とその努力、洞察力には観察する ばかりです。
これさえ読めば今日からあなたも犬博士!
どんな質問に対しても科学的かつ理論的に答えることができるでしょう。
(中略)
犬に関する薀蓄はこの1冊にすべて収まっているといっていいでしょう。

●日経サイエンス 2004年6月号
遺伝学、神経生理学、心理学など、さまざまな科学的観点から犬の感情や 行動をわかりやすく解説。 困った犬や困った飼い主をつくらないために有用な知識を紹介する。

●チワワカフェ(ワンカフェシリーズ bP)
犬のすべてを知りたい人にオススメ。

●DOG FAMILY 2004年5月号
興味深いテーマを具体的に解明。愛犬をもっと知りたい人に。

●Wan  2004年4月号
「人間と犬の溝を最新の科学で埋める!」
(前略) 最古の友人にして、いまだ未知の部分の多い犬という生き物について 最新の動物行動学の成果をふまえて、分かりやすくまとめた本だ。 (中略)
「犬がわれわれに役立つ振る舞いをするとき、われわれ人間のために 行っているのだと思い込むことがそもそも誤りなのである。 どうしても人間を中心に考えてしまうのは人間の悪い癖だ」 と氏は語る。
分かっているつもり、というのがいちばんタチが悪い。
すれ違いを避ける手段は明確に存在しているのだから。

●Le chien(ル・シャン)  2004年4月号
最新の動物行動学の成果から、犬のほんとうの姿を読みやすく まとめた一冊。

●獣医畜産新報  2004年3月号
科学者でもありジャーナリストでもある著者が愛すべき犬について 記した1冊。(中略)
ドッグショウ、ブリーダー、純血種に対しては辛辣な意見を展開している。
もちろん獣医学分野の文献にも多く参照してあり、その参考文献もとても 有用である。
お薦めの一冊である。

●小動物臨床  2004年3月号
科学雑誌「ネイチャー」出身の科学ジャーナリストが、最新の遺伝学、 生物学の研究成果をもとに、犬について書き下ろした本。 (中略)
また、犬の専門家と称する人たちの経験でのみ語られてきた 「しつけ方」を、科学的に解説した本でもあります。
犬好きの読者が、「犬と心が通じ合うのはなぜだろう?」と 問いかけながら、虚心に読み進めれば、知らず知らずのうちに 生命科学の中心的課題に踏み込むことになるでしょう。

●Animal Nursing  2004 NO.2
"犬に関する常識"を、生物学・遺伝学・認知科学・神経生理学・心理学 といった、まったく新しい観点から解き明かそうとする本。(中略)
ハウツー本にはない視点があります。

●ドッグスポーツジャーナル  2004年3月号
いままで、専門家の経験知で語られてきた「しつけ方」を、生物学などの 科学研究をまとめ、やさしく記述した本です。
「刷り込み」を発見したノーベル賞学者のローレンツの『ヒト、犬にあう』を 超えた名著といえるでしょう。(中略)
著者の主張は、多くの愛犬家にとって犬とのきずなをさらに深める きっかけになると思います。

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