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ゴミポリシー 燃やさないごみ政策「ゼロ・ウェイスト」ハンドブック 【書評再録】 | ||
●通販生活'03秋号 いま、イギリスの地方自治体職員の間で熱心に読まれている本がこれ。 焼却に依存しないごみ政策はこうすれば可能になる。 この本のテーマは、みなさんが日夜頭を痛めていらっしゃるゴミ処分問題です。 著者のロビン・マレー氏は産業経済学者で、現在は英国下院の廃棄物特別委員会の専門アドバイザーとして英国における『ゼロ・ウェイスト』政策を押し進めている人。 この本は英国政府にごみ政策の転換を迫った画期的なレポートとして、英国はもちろん、各国のごみ問題関係者の間で注目を集めているそうです。 本書で提唱されている「ゼロ・ウェイスト」(ごみゼロ)政策の基本は、脱焼却、脱埋め立て。 「そんなの甘いよ、焼却も埋め立てもしないで、ごみを減らせるかよ」 とだれでもはじめはそう思って読み始めますが、読んでいるうちに「なるほど、これなら現実に可能だ」「いや、可能にしなくては」と思えてきますよ。 この新しいごみ政策はいまイギリスで取り組みが始まっているだけでなく、すでにオーストラリアのキャンベラ市、ニュージーランドのボリルア市、カナダのノバスコシア州などでぞくぞく実践に移されていて、本書にはそれらの市のごみ担当者へのインタビューも入っています。 高額な焼却炉建設によって過度の財政負担を強いられているわが国の市町村にとっても、本書は緊急に必要な提案ではないかと考えてご紹介する次第です。 ●週刊金曜日 2003年12月5日号 書評欄 リサイクル政策に失敗した英国政府が焼却炉中心の 「廃棄物一括管理政策」で進めようとした際に、 その問題点を指摘し、かつ代替の政策を提示したのが本書だ。 伝え聞くところによれば、現在、英国地方自治体廃棄物行政担当者の 「バイブル」とのこと。 日本では不景気になると環境政策への投資が減る傾向にあるが、 不景気だからこそ環境政策による経済活性化を考えてほしい。 政策立案者だけではなく企業経営者にとっても、本書は非常に参考になるだろう。 ●「月刊廃棄物」 2003年12月号 国際的な廃棄物対策の方向性が明確かつ具体的に述べられている点で、 非常に参考になる1冊である。 ●「月刊 廃棄物」 9月号 ゼロ・ウェイスト特集 〜世界潮流になりつつある「ゼロ・ウェイスト政策」〜 (前略) 産業経済学の見地から脱焼却・脱埋立の「ゼロ・ウェイスト」が 焼却主義中心のごみ行政よりも優れていることを証明した 1つの画期的なリポートが、英国のごみ政策の転換を迫り、 世界中で話題となっている。 (中略) その画期的リポートを日本語に翻訳したのが、 「ゴミポリシー―燃やさないごみ政策『ゼロ・ウェイスト』ハンドブック―」だ。 欧米の先進事例をもとに、低コストで安全な廃棄物政策を提言している。 『ゼロ・ウェイスト』と焼却主義との大きな違いは、 それがごみ問題の根本的解決になっているか否かである。 20世紀は焼却炉でごみが引き起こす汚染問題が解決できると信じられた時代であった。 しかし、21世紀の産業廃棄物政策は汚染の問題だけではなく、 「資源管理」「気候変動」「経済性」「雇用」「地域性」などの広い視点、 21世紀的な視点でごみ問題を見直せば、「ごみは燃やすべき」という議論は成り立たず、 「ゼロ・ウェイスト」がその解決方法であることがあきらかになってくると、 ロビン・マレー氏は述べている。 ●「廃棄物学会誌」2004年vol.15、「都市と廃棄物」2004年vol.34、にて紹介されました。 | ||
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