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自然再生事業 
生物多様性の回復をめざして

【書評再録】

●産経新聞(2003年8月21日付) 生活面
〜主役は草の根の市民たち〜
今年1月「自然再生法」が施行され、開発や移入動植物の侵入で 失われた在来生態系をいかに修復して次の世代に引き継ぐかが 社会的な課題になっている。
学校のビオトープのネットワークが役割を果たす霞ヶ浦など、 日本や外国で行われている自然再生事業の実例を紹介しながら、 自然再生の指針になる理念や技術的な手法について考える材料を提示。
自然再生の主役は研究者や行政担当者ではなく、NGOや市民、 子どもたちに至る草の根の市民たちであり、自然再生事業は、 人と人とのつながりの再生でもあることに気づかされる。

●獣医畜産新報(2003年6月)
公共事業としての開発と自然保護は対立事項ではなく、環境に配慮しながら開発を進めていくことが当たり前となりつつある。
そして、今月1月に「自然再生推進法」が成立し、自然を再生する事業が各地で行われはじめた。
本書は、自然再生事業の理念や概念を提示し論点を整理している。
さらに先進事例を紹介している。
それらの事業がより適切に行っていくために必要な1冊といえる。
ここに執筆しているのは、研究者、行政担当者、フィールドワーカーとして自然保護そして再生事業に地道に取り組んできた方々であり、
その取り組みが紹介されている。その努力には敬服するものである。
日本の指針の一つを示す関係者必読の1冊である。

●環境緑化新聞(2003年4月15日)
本書は日本各地で始まろうとしている“自然再生”事業について、保全生態学とNGO、市民の活動の視点から執筆者14人が論じたものをまとめたものである。
(中略)
自然の仕組みを十分に理解した上で「事業を行うべき」というのが主張となる。その実施、取り組みの事例が詳述されている。

●読売新聞(2003年3月19日夕) 環境面
かつて豊かだった日本の自然の「劣化」は、いまや多くの国民が意識するところとなった。開発で損なわれた干潟や湿原、里山などの自然を回復させるために今年1月、「自然再生推進法」が施行された。
本書は、名古屋港・藤前干潟、神奈川県丹沢山系など、各地の自然再生事業に、保全生態学という科学の目と、NGO活動などの社会活動の両視点で切り込み、経緯、先進事例、理論的、技術的な問題まで、幅広く紹介する。
自然再生とは何か、再生事業に何が必要か具体的に示す。
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