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イザナミの伝言
古事記にさぐる女の系譜

著者……中山千夏 →→著者略歴と主要著訳書
2400円 四六判 266頁 1998年6月発行

女は古代史の謎をとく鍵だ。
神話・伝承の中に消されていった女王たちを追う。

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【主要目次】
序 いくつかの前提
  • 諸本について
  • 国や朝廷について
  • 年代について
  • 表記について
  • 女系について
第1章 花咲く女神たち
  1. 古事記神話の環境(探究のまえに/「純男」の神々--陰陽思想の影響/「記」の場合)
  2. 始祖神をたずねる(天地開闢の神々/天照は始祖神ではない/イザナミも始祖神ではない)
  3. 「記」の政治事情
    (男系にさせたもの/天照をめぐる事情/イヅモとヤマト/チクシとヤマト/チクシ王ニニギがイヅモ系であるわけ/ヤマト圏のイヅモ信仰/「書紀」の姿勢)

  4. 始祖神はだれ?(始祖神はイヅモに/二つのムスヒ神/高御ムスヒ/神ムスヒ)
  5. 始祖神は女神だった(ミオヤの証言/ミオヤは女)
  6. 女神隠しのあと(神ムスヒを消した「日本書紀」/現代にも続く神ムスヒの受難)
第2章 消された女王たち
  1. 王統は作られる
    (女帝の時代/聖徳太子と女帝の時代/「天皇」はいつできたのか/蘇我氏と「天皇」/天皇をつなぐ「記」/女帝はもっといた)

  2. 女系の系譜(天皇をつなぐミオヤ/メがつかなくても女)
第3章 輝くミオヤたち
  1. 神話から(スサノヲ系譜と大国主系譜/ミミという称号/ミミとヒコ/女の長官ミミたち)
  2. 欠史時代(2〜9代)から
    (女系の師木県主/師木につらなる女王たち/オホヤマトヒメと倭/日子でも女?)

  3. 10〜15代から
    (女国造/カバネとは?/国造/臣・連/女国造の国/女国造の国と遠津臣/遠津臣と丹後/アマと籠神社/鏡と丹波のヒメたち/ミヤズヒメなど)

  4. 16〜33代から(乏しい女系/女の有力者は多夫だった/地名を冠する女たち)
  5. 風土記から(ツチクモ/ツチクモ首長の多くは女/ツチクモの伝承)
第4章 伝説のヤマト女王たち
  1. 女王の復権(天皇の条件/女っけ漂う日子坐系譜)
  2. サホビメ(身元しらべ/サホの女王)
  3. ヒバスヒメ
    (身元しらべ/偉大な丹波女王/大后は大王/再婚する女たち/女王たちの一妻多夫?/ヒバスヒメと伊勢)

  4. 息長帯ヒメ
    (身元しらべ/息長帯ヒメ天皇の痕跡/女王を立てる蘇我氏/夫の実像/アマの女王/もう一人の夫あり?)

  5. 石ノヒメ
    (身元しらべ/大后伝の由来/大古墳の主オホサザキ/大雀オジサンの実情/女王の政治力/嫉妬の読み方/ヒメ出奔事件の読み方/「家出」の撤回/山代の女王/石ノヒメの子孫たち)

  6. 飯豊王
    (身元しらべ/有力な天皇候補/「書紀」の女あつかい/「書紀」の飯豊王/葛城の女王)

第5章 落ち穂拾い
  • あとがきにかえて
  • 一ツマ多ツマ
  • 子は母のもの
  • 父にこだわらない倭人
  • 政治する女
  • イヅモ始祖神はやっぱり女神
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