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長野の「脱ダム」、なぜ? 著者……保屋野初子
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田中康夫長野県知事の「脱ダム宣言」以来、世界が注目する公共事業の政策転換の背景を緊急リポート。
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【主要目次】 | |
第1章・なぜ「脱ダム」なのか | |
●「脱ダム宣言」は唐突なのか? ●宣言の国、根まわしの国 ●アメリカは脱ダムからダム撤去へ ●サケの邪魔をする権利はない ●農地を川に“お返し”するオランダ |
●“生態学的な治水”を進めるドイツ ●キーワードは「氾濫原」のダイナミクス ●ダム反対運動が火をつけた ●自然への“譲歩”が始まっている |
第2章・日本はなぜダムを造ってきたのか | |
●もともと川の水は誰のものだったか ●「新参者の水」はどう生み出されたか ●はじめ「治水目的」などなかった |
●ダムの「戦時体制」と自然保護の闘争 ●“ダムだけをつくる仕組み”が生き残った ●補助金が“ダムだけ”を選ばせる |
第3章・コンクリートダム・デメリット | |
●かくして“土砂貯め”になった ●上流と海にはデメリットばかり ●ダムが“凶器”に変わるとき |
●“地元の水”は取り尽くされた ●山河と経済を滅ぼすコンクリートダム |
第4章・〈堤防+ダム〉治水の“決壊” | |
●氾濫を前提の治水方針を宣言 ●川の領分に侵入しすぎた仕返し? |
●なぜ進まない国土交通省の 「総合治水対策」 |
第5章・かつて「やわらかな水社会」があった | |
●誇り高き「水防文化」をもったムラ ●水を受け入れなだめた昔の治水 |
●水利用の秩序をつくりあげたムラ社会 |
第6章・いまひとたび、“共水社会”をつくる | |
●日本の氾濫原、それは水田 ●森林の「緑のダム」効果はいかほどか ●“自然にちかいダム”とコンクリートダムとの損益分岐点? ●“地下水ダム”を育てる町 ●サケ、アユ、風景にも水の権利が |
●「氾濫前提」答申を「脱ダム」で読むと ●川の管理人を交替させるとき ●水道ももはや「脱ダム」でいこう ●さまざまな工夫を組み合わせた浅川の「脱ダム」案 ●流域を単位に「水循環」で再構築する社会 |
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