はじめに
第1部 信州エネルギーシフトの内実とは――長野県の地域エネルギー政策を解剖する
第1章 環境エネルギー戦略
経済とエネルギー消費を切り離せるか
勝算を持ち始めた県スタッフ
環境と経済――両立の仕組みとは
ドイツに倣った3つの手法
エネルギーの地産地消についての誤解を解く
大都市と農山村のエネルギー連携――両者が得をする仕組みとは
5つの数値目標
エネルギー自給率と3つの目標年を定める理由
政策転換にじっくりと3年かける
政策の企画と合意形成の場を分ける
環境エネルギー政策と地球温暖化対策の統合
第2章 信州エネルギーシフトを推進する8政策
主要8政策
事業活動温暖化対策計画書制度――事業所の省エネ
事業所対策のカギは、専門人材の確保
家電の省エネラベルの掲出義務
家庭の省エネサポート制度
エコポイントから省エネサポート制度への転換
建物の省エネ化と再エネ導入――クルマの燃費は気になるのに建物の燃費は?
一部屋暖房運動からもう一歩先へ
建築物の環境エネルギー性能を建築前に検討する制度とは
信州省エネ大作戦(節電キャンペーン)
地域主導型再エネ事業の促進――地域経済にプラスになる事業とは
自然エネルギー信州ネットの発足
再エネの担い手を創出する政策
補助金は事業で稼いで返してもらう――事業の資金調達を支援する政策
忘れてはならない熱利用
熱利用を促進する政策
第3章 政策を動かす力
原動力となる4つの力
条例で実効性を高める
市町村の再エネ条例
公共施設を有効活用する――政策展開・モデル事業の場
パリ協定の公共施設への影響
ドイツとのネットワーク
リーダーシップ
阿部守一長野県知事インタビュー
多様なステークホルダー
第2部 信州エネルギーシフトの担い手たち
第1章 地域エネルギー事業の担い手
地域共同の太陽光発電と市民ファンドのパイオニア
おひさま進歩エネルギー株式会社 原亮弘代表取締役
太陽光発電「相乗りくん」とソーラーシェアリングで市民発電所を広げる
NPO法人上田市民エネルギー 藤川まゆみ理事長、合原亮一理事
産官学民の連携による再エネ普及で信州を元気にする
一般社団法人自然エネルギー信州ネット 小田切奈々子理事
第2章 中小企業の担い手
アフターフォローを重視する地域密着型の太陽エネルギー企業
株式会社サンジュニア 西原秀次取締役会長、西原弘樹代表取締役社長
国内外主要メーカーすべてを扱う太陽光発電パネル卸の先駆者
鈴与マタイ株式会社 加藤三喜夫取締役
信州の総合エネルギー企業として発展を目指す
岡谷酸素株式会社 嶋田克彦総務課課長、藤岡史和企画室係長
第3章 建物エネルギー性能の担い手
高断熱・高気密住宅を県内全域で提供す
北信商建株式会社 相澤英晴代表取締役社長
欧州の技術で高性能な省エネ住宅を建築・リフォームする
株式会社ヴァルト 小野治代表取締役
断熱木製サッシの事業化と木質断熱産業の構築を主導する
有限会社和建築設計事務所 青木和壽代表取締役
第4章 自治体の担い手
オーストリアとの連携で欧州型林業への転換を目指す
長野県林務部 山ア明林務部長
県営の小水力発電の電気を東京都世田谷区の保育園に供給する
長野県企業局 干臺俊電気事業課長
再エネを活かした「環境モデル都市」のまちづくり
飯田市環境モデル都市推進課
あとがき
注
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