はしがき
はじめに 文明史と交差するチーズの歴史
第1章 チーズの起源 古代南西アジア
旧石器時代の始まり
新石器時代の革新
酪農とチーズ製造の始まり
レンネットの発見
新石器時代人の大移動
第2章 文明のゆりかご チーズと宗教
神に捧げるチーズ
メソポタミアの繁栄
牛の画期的活用法の発見
女神の結婚の決め手はチーズ
チーズなしではいられない女神イナンナ
シュメール人のチーズ
エジプトのチーズ
インド亜大陸と中国にチーズはあったか
第3章 貿易のゆくえ 青銅器とレンネット
ダビデもチーズを食べていた?
アナトリアの台頭
ヒッタイト文明とチーズの進化
チーズは海を越えて
ミノア文明とミケーネ文明
北へ、ヨーロッパへ
青銅器時代の終わり
第4章 地中海の奇跡 ギリシャ世界のチーズ
チーズ作りと人類の起源
蘇ったギリシャ文明
ギリシャ宗教におけるチーズ
チーズの好みにうるさいギリシャの神々
日常生活の中のチーズ、商業の中のチーズ
ギリシャ人たちを骨抜きにしたシチリアチーズ
衛兵の交代
第5章 ローマ帝国とキリスト教 体系化されるチーズ
エトルリアの起こり
家畜の季節移動と「ミルク沸かし」
エトルリアの変貌
チーズの下ろし金と熟成ペコリーノ
ローマとケルトの台頭
ローマによる支配
農業の移り変わり
人々に上質な食べ物を カトー
チーズ製造の詳細を記したウァロ
チーズの品質管理が重要だ コルメラ
大型チーズの出現
ケルト人の奮闘
帝国の融合
チーズと異端
第6章 荘園と修道院 チーズ多様化の時代
ローマによる植民と荘園の誕生
大農場ヴィラから荘園へ
修道院の繁栄
荘園と修道院のチーズ作り
フレッシュチーズから熟成チーズへ
カール大帝も愛した熟成チーズ
イングランドの荘園チーズ
乳搾り女≠スちが担うチーズ作り
チーズ製造に合理化の流れ
山で作られるチーズ
山岳チーズの隆盛
洞窟で生まれたロックフォールチーズ
第7章 イングランドとオランダの明暗 市場原理とチーズ
新たな農民階級の台頭
イーストアングリアのチーズ
グルメ志向の高まり チェシャーチーズ
チーズ商とチーズ製造者の熱き戦い
スコールディング製法の発明 イギリス南部
乳搾り女≠フ遺産
全ヨーロッパにチーズを供給する国オランダ
北海に戦いを挑んだオランダ農業
赤色表皮のスパイスチーズ
絶妙なバランスのエダムチーズ
甘い風味のゴーダチーズ
第8章 伝統製法の消滅 ピューリタンとチーズ工場
アメリカのチーズの源流
大移民時代の始まり
西インド諸島の黒い誘惑
膨らむ奴隷貿易とチーズ製造
「仕上げ塗り」チーズの登場
二つの革命
農地を求めて西部へ
チーズ工場と「規模の経済」
アメリカ産チーズの凋落
モッツェレラチーズの躍進
第9章 新旧両世界のあいだ 原産地名称保護と安全性をめぐって
原産地名称保護の流れ
チーズは誰のものか
生乳とチーズの安全性
等価性の原則は一体何を守っているのか
参考文献
索引
訳者あとがき
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