序章
第1章 砂つぶの生い立ちと性質
世界の始まりと砂
砂の誕生
砂と呼ぶ粒子の大きさ
砂の大きさの区分
水中を沈む砂と空気中を落下する砂
水の中の砂の動き
砂のコレクター
個性豊かな砂たち
大きな生き物と小さな生き物がつくる砂
個々の砂つぶの表情
砂が教える犯行現場
時をさかのぼる科学捜査
ごく小さい物体の大きさと尺度
第2章 砂が集まる不思議な世界
砂と遊ぶ
集団としての砂
砂山の不思議な性質
自然界では相対的な大きさが意味をもつ
大きさによって自ら分かれる砂つぶたち
砂の世界の音色 水を加えるだけで起きる奇跡
砂地獄 大地を揺すると─液状化現象
地下にある砂の粒子の表面に広がる世界
私たちのまわりの未知の世界
第3章 砂が連想させるもの─大きな数
カリブの鬼「ルーガルー」のこだわり
何億も何億も
地質学的時間と永久という時間
第4章 川から海へと旅する砂つぶたち
砂と川と地形についての興味
砂つぶの旅の始まり
川という大地の動脈
曲がりくねる長い川を下る旅
川が砂におよぼす作用
川の大きな曲がり角
川のプロフィールの変化
山あいを流れ下る
位置を変える中州
古い時代の川
海が歓迎の腕をさしのべる
第5章 波、潮流、ハリケーンにもまれる砂の旅
二つの灯台の話
海という競技場の砂たち
海底の地形
砂の貯蔵庫の収支─大陸棚
終わりのないダンス
砂浜を太らせるための養浜
足元の砂浜
砂浜を利用する生き物たち
海岸にある砂の海─砂丘
砂の脅威、砂の楽しみ
沖へ運ばれた砂のゆくえ
熱帯地域の砂
さらに深海へと砂は旅する
砂の旅の終わり
これから地球はどうなるのか?
第6章 風に吹かれてできる砂漠
精霊ジン
風で動く砂
砂丘をつくる砂
砂に魅せられた男
砂はどのように動くか
移動する砂の山
押し寄せる砂
砂の粒子のオーケストラ
砂漠で生活する生き物たち
砂漠という永遠の存在
第7章 過去を証言する砂
古代人類を埋葬した砂
砂から岩をつくる
地質学の発想の転換
地球の年齢についての手がかり
川の氾濫による堆積の記録
そのほかの物語
第8章 砂が連想させるもの─伝承と芸術
砂に描く
砂に描かれる幾何学模様
円形の砂絵
消えゆくキャンバス
砂に悩まされた芸術家たち
デジタル時代の砂の芸術
砂を読む─占い
大地が反応する芸術
第9章 人の生活の中で活躍する砂
砂の上の建造物
粒子状物質の集団
砂による磨耗
水分を吸い取る砂
建造物
コンクリート
装飾に使われる砂
砂による防御
電子機器
鋳造に使う砂の鋳型
水を濾過する砂
ガラス
砂時計
砂の島
宝石
砂の取引
人の気晴らしに貢献する砂
砂に埋めるミイラ
砂による音色
変形する砂
ナノテクノロジー・ナノ技術
ダチョウは砂に頭を埋める?
オグデン社の「砂の物語」カード
磁器
洗面用品・医薬品・化粧品
製紙に使われるシリカ
砂地獄
貯水層
言葉に使われる砂
砂による癒し
ウバールの伝説
砂地に生えるつる植物
砂の重量 X、Y、Zで始まる鉱物
第10章 地球を超えて、時間を超えて
土星の月を探査する
砂の大きさとホイヘンス
土星の月タイタンと砂
火星の砂の海
凍りついた火星の砂漠
米国カンザス州と火星の砂漠の共通点
金星の「重力パチンコ」と、天空を飛び交う「火の玉」
彗星の探索と時間の深遠
宙に浮かぶガレキの山─小惑星
明るい青い点─故郷の惑星
宇宙のすべてのものとのつながり
温暖化と地球の未来
大陸移動と地球の未来
地球の最終局面を生き残る者
エピローグ ツタンカーメンの砂漠ガラスの謎
参考書籍・文献・サイト
索引
訳者あとがき
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