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犬の行動と心理

著者……平岩米吉 →→著者略歴と主要著書
2000円 ●4刷 A5判 288頁 1991年11月発行

【本書の特徴】
1.著者が40年にわたって飼育した2家系、60余頭の愛犬によって、犬の社会構成を徹底的に究明している。

2.従来の実験および理論のみの学説を排し、すべて犬群の自然の行動から、その心理を著者独自の見方によって解明している。

3.古今東西の犬に関する研究を網羅し、これを著者の観察と併記してあるので、犬の心理学の集大成となっている。

4.著者の貴重な体験によって記述してあるので、学究者には、動物心理学の新生面を示唆し、一般の愛犬家には、飼育に必要な基礎知識を提供している。

5.著者は本邦における動物文学の開発者なので、本書に収められた諸篇は、犬の科学であるとともに、そのまま興味つきぬ物語ともなっている。

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【主要目次】
第1章・犬はどう思っているか
  • 嗅覚の威力
  • 犬の理解の仕方
  • 通じないお互いの気持
  • 優れた観察力
  • 犬と時間
  • 犬の恐れるもの
  • 犬は推理するか
第2章・犬の社会
  • 総説
  • 犬の夫婦
  • 犬の親子
  • 家長と順位
  • 順位の変化
  • 領域と所有権
  • 伝達と影響
  • 素質と環境
  • 犬と人間
第3章・犬と人の言葉
  • 犬に人の言葉がわかるという説
  • 犬に言葉がわからないという説
  • 言葉の調子と飼主の態度
  • 犬にわかる人の言葉
第4章・犬と数学
  • 学者犬の記録
  • 日本の学者犬
  • 犬にかぞえられる数
  • 犬にわかるのは量
第5章・犬と音楽
  • いろいろな歌う犬
  • 歌うのは遠吠えの変形
  • 狼の生活と遠吠え
  • 美しい夜の狼の歌声
  • コヨーテの夜の合唱
  • 音楽鑑賞への萌芽
第6章・犬は肖像がわかるか
  • 序説
  • 彫刻
  • 剥製と毛皮
  • 鏡と動物
  • 映画とテレビ
  • 絵画と写真
第7章・犬は嘘をつくか
  • 動物の世界の嘘
  • 物を隠したり自分が隠れたりする
  • 主人がいないと命令を守らない
  • 知的な偽装行為もある
  • 人間の思いすぎで悪者にされる
  • 境遇により悪質の犬もできる
  • 結び
第8章・犬は笑うか
  • ダーウィン以前の記録
  • 作品にあらわれた犬の笑顔
  • 狼や狐も笑う
  • 笑顔とこれに似た表情
  • 犬はどんな時に笑うか
  • 犬はこわい時にも笑う
  • 犬の笑いは原始形
第9章・誤られやすい犬の心理
  • まえがき
  • ひろった財布を交番へとどけた犬
  • 敵にむかうとき仲間を咬む犬
  • 娘のお産の世話をした母犬
  • 自殺した犬の話
  • その他の例
第10章・犬の帰家能力
  • 伝令犬の行動と方向感覚
  • シュミットの帰家行動の実験
  • 古代の日本の例
  • 現代の日本の例
  • 中国の例
  • ヨーロッパの例
  • 世界最高の帰家記録
  • 結び
第11章・犬の長命の記録
  • 犬の寿命
  • ヨーロッパの長命犬
  • アメリカの長命犬
  • 日本の長命犬
  • 長命の要因
  • 犬と人との年齢比較
第12章・犬科生態奇聞
  • 重複妊娠
  • 半陰陽
  • 異種間の異性愛
  • 木に登る狐と犬
  • 異常歩行
  • 犬の神経症
  • ものを言う犬
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